滋賀県の特色
滋賀県の基本情報
面積
4,017.38k㎡
2024年3月公表/国土地理院
「全国都道府県市区町村別面積調」より
人口
1,409,000人
2024年3月公表/
総務省統計局「日本の統計2024」より
人口密度
350.73人/k㎡
小数第三位以下四捨五入
滋賀県の紹介・特徴
滋賀県は日本のほぼ中央に位置し、県土の約6分の1を占める日本最大の湖、琵琶湖を擁しています。周辺には比良山系や比叡山などの山々が連なり、「琵琶湖八景」や「近江八景」として知られる四季折々の美しい風景が広がります。
古来から交通の要衝で、物流や人の交流が盛んであったことから、国宝の彦根城や延暦寺に代表される数々の寺社や城、戦国時代の名将たちの足跡などが多く遺されています。また東海道、中山道、北陸道が整備された江戸時代には「近江商人の郷」として栄えた、商業の歴史が深い場所でもあります。
明治以降は工業が盛んになり、現在は県内総生産の約48%を第二次産業が占めます。しかし高度経済成長期には、工場の進出や人口の増加による琵琶湖の水質汚染が深刻化。そこから市民を巻き込んだ水質保全活動など、環境改善の取り組みが進められたことで、環境への意識が高い「環境先進県」として知られるようになりました。現在は、琵琶湖周辺でのウォータースポーツや湖上クルーズなども楽しむことができます。
このように、滋賀県は自然と歴史が調和した、大変魅力的な地域です。
参考:滋賀県HP、滋賀・びわ湖観光情報HP
滋賀県の
産業・仕事について
産業構造
産業大分類 | 企業数(社) | 割合 |
---|---|---|
卸売業、小売業 | 7,308 | 19.4% |
建設業 | 4,759 | 12.6% |
サービス業(他に分類されないもの) | 4,409 | 11.7% |
製造業 | 3,750 | 9.9% |
宿泊業、飲食サービス業 | 3,551 | 9.4% |
生活関連サービス業、娯楽業 | 3,240 | 8.6% |
医療、福祉 | 3,021 | 8.0% |
不動産業、物品賃貸業 | 2,752 | 7.3% |
学術研究、専門・技術サービス業 | 1,862 | 4.9% |
教育、学習支援業 | 1,232 | 3.3% |
農業、林業 | 640 | 1.7% |
運輸業、郵便業 | 581 | 1.5% |
情報通信業 | 263 | 0.7% |
金融業、保険業 | 243 | 0.6% |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 60 | 0.2% |
複合サービス事業 | 45 | 0.1% |
漁業 | 26 | 0.1% |
鉱業、採石業、砂利採取業 | 14 | 0.0% |
合計 | 37,756 | 100.0% |
(総務省統計局「経済センサス」より)
産業の特徴
滋賀県の令和元(2019)年の県内総生産(名目)は約6兆9,226億円で、産業構造別に見ると、第一次産業が0.6%(全国1.0%)、第二次産業が48.0%(全国26.0%)、第三次産業が51.3%(全国72.7%)です。特に製造業が強く、県内総生産に占める割合は全国1位となっています。
【第一次産業(約383億円)】
豊かな自然環境を活かした農業と畜産業が中心であり、米作や野菜栽培、果樹栽培が盛んです。琵琶湖を利用した水産業も重要な役割を果たしています。また畜産業では肉用牛の飼養農家1戸当たりの頭数が全国2位であり畜産業も重要な産業となっています。
【第二次産業(約3兆3,259億円)】
特に製造業が強く、医薬品製剤(8,750億円)、プラスチック製品(864億円)、コンベヤ(1,748億円)、理容用電気器具(443億円)が主要な製品です。
【第三次産業(約3兆5,543億円)】
第二次産業に次いで重要な役割を果たしています。サービス業、卸売業、小売業、金融業、保険業、不動産業のほか、観光業も盛んで、琵琶湖を中心とした観光地が多くの観光客を引き寄せています。
※参照:滋賀県総合企画部統計課「令和3年度県民経済計算報告書」、滋賀県HP
有効求人倍率・平均年収
有効求人倍率 (2024年11月/厚生労働省 「一般職業紹介状況」より) |
1.01倍 |
---|---|
平均年収(男女計) (2024年3月公表/厚生労働省「賃金構造基本統計調査」より ※諸手当を含む総支給額) |
32歳/475.9万円 |
37歳/516.4万円 | |
42歳/583.3万円 | |
47歳/625.9万円 |
上場企業一覧(証券コード順)
社名 | 本社所在地 | 業種 | 市場 |
---|---|---|---|
株式会社三東工業社 |
滋賀県甲賀市 |
建設業 |
スタンダード |
株式会社アテクト |
滋賀県東近江市 |
化学 |
スタンダード |
タカラバイオ株式会社 |
滋賀県草津市 |
化学 |
プライム |
日本電気硝子株式会社 |
滋賀県大津市 |
ガラス・土石製品 |
プライム |
株式会社メタルアート |
滋賀県草津市 |
鉄鋼 |
スタンダード |
株式会社オーケーエム |
滋賀県日野町 |
機械 |
スタンダード |
フジテック株式会社 |
滋賀県彦根市 |
機械 |
プライム |
湖北工業株式会社 |
滋賀県長浜市 |
電気機器 |
スタンダード |
オプテックスグループ株式会社 |
滋賀県大津市 |
電気機器 |
プライム |
株式会社平和堂 |
滋賀県彦根市 |
小売業 |
プライム |
株式会社滋賀銀行 |
滋賀県大津市 |
銀行業 |
プライム |
※複数の市場に上場の場合、代表的な市場のみを記載しております。また、更新日によって、最新状況と異なる場合がございます。
転職市況サマリー
滋賀県の転職市場は、2024年に入ってから活発化しています。特に製造業やサービス業での求人が増加しており、求職者にとって多くの選択肢が提供されています。
自治体による支援も手厚く、U・Iターン転職希望者向けのイベントやセミナーの開催や、キャリアカウンセリングや職業訓練プログラムの実施など、求職者がスムーズに転職できるようなサポート体制が整えられています。
※参照:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和6年10月分)」、参考:滋賀県HP、滋賀労働局
滋賀県の暮らしについて
家賃相場(月平均/円)
1R(20~29㎡) | 42,139 |
---|---|
1LDK(40~49㎡) | 51,046 |
2LDK(50~59㎡) | 51,734 |
3LDK(60~69㎡) | 56,836 |
(2020年7月公表/総務省統計局「住宅・土地統計調査)
地価(坪単価平均/円)
1 | 草津市 | 422,589 |
---|---|---|
2 | 大津市 | 331,692 |
3 | 守山市 | 321,086 |
4 | 栗東市 | 250,027 |
5 | 野洲市 | 247,654 |
(2023年3月公表/国土交通省「地価公示」より)
ライフスタイル
滋賀県の特徴は「自然と都市のバランスが取れた魅力的な環境」です。
滋賀県のシンボルである日本一の湖・琵琶湖の湖畔ではウォータースポーツやキャンプ、サイクリングなど、周辺に連なる比叡山や鈴鹿山脈などの美しい山々ではハイキングや温泉を楽しむことができます。
食文化も特徴的で、ふなずし、赤こんにゃく、じゅんじゅん、えび豆、鯖そうめんなどの個性的な郷土料理があります。また近江牛、日野菜などの伝統的な食材も多く、これらを使用した料理関係のイベントも多く開催されています。
気候は内陸性気候と琵琶湖の影響を受けた特徴的なもので、琵琶湖が中央に位置するため、夏の暑さや冬の寒さが和らぐ効果があります。また湖からの風の影響で、年間を通じて湿度が高い傾向があります。
※参照:滋賀県HP、農林水産省HP、滋賀の食事文化研究所、トラベルブック
通勤方法・時間
大津市や草津市の都市部では、公共交通機関が充実していることから、通勤には主に琵琶湖線(東海道本線)や湖西線、草津線などの鉄道やバスなどが利用されています。一方、甲賀市や東近江市など山間部では自動車通勤が主流となっています。
通勤方法は地域の特性やインフラの整備状況によって大きく異なりますが、平均通勤時間は約26分です。これは全国平均の28分を下回ります。また、大津市や草津市の都市部では朝夕の交通渋滞が発生しやすく、通勤時間が長くなる傾向にあります。市区町村別に見ると、大津市が最も長く、平均通勤時間は41.1分で、高島市は最も短く、16.8分となっています。
※参考:滋賀県HP、統計情報リサーチ
自治体による暮らしの支援
滋賀県へのU・Iターンを検討されている方に、さまざまな支援策が提供されています。
『滋賀県移住就業支援事業』
東京圏からの移住者を対象に、移住支援金を支給しています。移住先の市町村に申請することで受け取ることができます。
※2人以上の世帯:100万円(18歳未満の子どもがいる場合、1人につき最大100万円が加算/単身:60万円)
【その他、移住希望者への支援】
「滋賀ぐらし情報センター」では、移住に関する相談や情報提供を行っています。また、移住体験ツアーやオンラインセミナーなども開催されており、移住希望者が地域の魅力を実際に体験できる機会を提供しています。
※参考:滋賀県HP
滋賀県の子育て・教育について
幼稚園・保育園数
国公立 | 私立 | |
---|---|---|
幼稚園 | 106 | 19 |
(2023年12月公表/文部科学省「学校基本調査」より)
国公立 | 私立 | |
---|---|---|
保育所 | 62 | 149 |
幼保連携型認定こども園 | 36 | 78 |
保育所型認定こども園 | 6 | 6 |
(2023年12月公表/厚生労働省「社会福祉施設等調査」より)
子育てのしやすさ
滋賀県は、子育て世帯にとって住みやすく子育てしやすい環境を目指し、各種サービスやサポート体制の構築を進めています。
県内各所に整備されている「地域子育て支援センター」は、子育て中の親子が気軽に利用することができる施設で、相互交流の場となっているほか、子育てに関する相談などを受け付けています。
また、県内の保育施設や児童クラブ、一時預かり施設などの情報が閲覧できる子育て支援ポータルサイト『ハグナビしが』の運営や、妊娠中の方や18歳未満の子どもがいる家庭が協賛店で割引や特典が受けることができる『淡海子育て応援カード』の発行も行っています。
医療費については、現在、未就学の乳幼児は無料、それ以降の助成は自治体によってばらつきがあります。しかし、2024年3月に県が制度の見直しを発表。2025年4月1日以降は県内全ての市町村で、高校生までの医療費助成が開始される予定です(助成額は自治体による)。
そのほか、ひとり親家庭や困難な状況にある家庭に対しては児童扶養手当や特別児童扶養手当の支給、母子家庭等日常生活支援事業なども実施され、行政による子育てバックアップ体制の充実が図られています。
ただ、課題もあります。滋賀県の待機児童数は2024年4月1日時点で353人。現在、保育所関係の補助金導入や新たな保育所や認定こども園の設置、待遇改善や研修の実施による保育士の確保などを進め、待機児童の解消に努めています。併せて地域子育て支援センターの運営や一時預かり施設の整備も行っています。
※参考:滋賀県HP
学校数
国公立 | 私立 | |
---|---|---|
小学校数 | 219 | - |
中学校数 | 97 | 6 |
高校数(通信教育を含む) | 46 | 12 |
大学数 | 3 | 6 |
(2023年12月公表/文部科学省「学校基本調査」より)
教育環境
滋賀県は、琵琶湖を中心とした豊かな自然環境を活用した環境教育に力を入れています。子どもたちが自然と触れ合いながら学ぶ機会が多く提供されていることが特徴です。
学力向上を図る取り組みとして、文章や情報を正確に読み解き、理解する力を「読み解く力」として重視し、その育成に力を入れています。また地域の特性を生かした体験活動や部活動の支援など、多様な機会を提供。子どもたちが主体的に学び、成長できる環境を整えています。
教職員に対しても、研修や働き方改革を通じて、教育の質を高める取り組みが行われています。
さらにICTを活用した教育環境の整備も進んでいます。文部科学省が発表した「2021年度(令和3年度)学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果」によると、教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数、インターネット接続率、普通教室の大型提示装置整備率、統合型校務支援システム整備率で全国平均を上回っています。
自治体による子育て・教育の支援
滋賀県では子育て家庭が安心して暮らせるよう、さまざまなサポート制度が提供されています。
まず、子育ての支援体制として、就学前児童の医療費を一部助成する「乳幼児福祉医療費助成制度」(注:2025年に全市町村で高校生まで医療費助成拡大予定)のほか、ひとり親家庭の経済的自立を支援するための資金貸付制度が設けられています。
育児の困りごとについて専門の相談員が対応してくれる「子ども・子育て応援センター」が県内各所に設置されているほか、ウェブサイトで地域の支援施設を簡単に検索できる『子育てマップ』も便利です。
そのほか滋賀県家庭教育協力企業協定制度『しがふぁみ』も、滋賀県の特徴的な子育て支援の一つです。これは企業と県が協力し、従業員の家庭教育を支援したり、地域でのさまざまな子育ての取り組みに参画したりする活動です。子どもたちの健やかな成長を社会全体で支えます。
さらに、子どもたちが安心して学び成長できるよう、教育環境の整備にも積極的です。特別支援教育の推進によって個別の教育支援計画の作成などを行っているほか、いじめ、不登校、進路など教育に関するさまざまな相談に応じる教育相談センターの設置が進められています。
また将来の職業選択や社会参加に向けた、必要な力を身につけるためのキャリア教育も充実しています。自治体だけでなく企業や地域社会とも連携し、実践的な学びの機会が提供されています。
※参考:滋賀県HP、滋賀県教育委員会
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